お知らせ

ベトナム×日本のスマート農業連携|持続可能な発展と投資拡大へ

はじめに

ONE-VALUE株式会社は、ベトナム農業農村開発省(MARD)と日本の農林水産省(MAFF)の間で、農業分野における戦略的協力を推進する役割を担っています。2024年12月13日、ハノイにて「スマート農業とグリーン成長に向けた協力を推進に関するワークショップ」が開催されました。

このワークショップでは、ベトナムと日本の企業が集い、スマート農業や高度技術を活用した持続可能な農業の実現に向けて、知識や技術の共有を行いました。具体的には、AIや自動化技術を活用した栽培管理、環境に優しい農業技術、そしてデジタルサプライチェーンの導入に関する議論が展開されました。これにより、両国の農業分野における新たな投資機会と協力の可能性が広がる場となりました。

日本企業と協力を通じたスマート農業の推進

ワークショップにおいて、ベトナム農業農村開発省のトー・ベト・チャウ副局長は、次のように述べています。

「ベトナムは、技術力と資本力を持つ投資家、特にハイテクな技術を活用した持続可能な農業分野への投資家を積極的に誘致する必要がある。」

ベトナムと日本は、長年にわたり農業分野で戦略的パートナーシップを築いてきました。日本は最先端技術と豊富な経験を有し、特にスマート農業や高付加価化の推進において世界をリードしています。これらの日本の最先端技術は、ベトナムがグリーン成長と持続可能な農業発展を達成するために欠かせない要素です。

ベトナム農業農村開発省のトー・ベト・チャウ副局長 出所:kinhtenongthon.vn

気候や農業分野の共通点を生かした協力

ベトナム農業農村開発省のトー・ベト・チャウ副局長 出所:kinhtenongthon.vn

日本農林水産省 輸出・国際局の佐藤文昭氏は、次のように述べています。
「日本とベトナムは、気候や自然環境が似ており、特に稲作や食糧生産といった農業分野で多くの共通点を持っています。」

日本は、スマート農業と持続可能な農業の普及を支援するため、ベトナムとの間で知識と技術の共有に力を入れています。また、日本とASEANが連携して進めるグリーン協力や二酸化炭素排出削減への取り組みは、両国間の協力をさらに深化させる基盤となっています。この取り組みは、近代的で環境負荷の少ない低排出型農業の発展にも大きく寄与するでしょう。

日本農林水産省 輸出・国際局の佐藤氏 出所:kinhtenongthon.vn

両国の連携を支える投資環境と政策

ベトナム政府は、農業分野への外国直接投資(FDI)を促進するため、特にスマート農業や高付加価値技術に焦点を当てた優遇政策を展開しています。この政策は、農業分野の効率性と持続可能性を向上させることを目的としています。また、ベトナムと日本は、以下の主要な自由貿易協定(FTA)を通じて経済的な連携を強化しています。

  1. CPTPP(包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定)
  2. RCEP(地域的な包括的経済連携協定)
  3. VJEPA(日越経済連携協定)

これらのFTAは、ベトナム市場への日本企業の参入を容易にするだけでなく、ベトナムの生産能力と輸出力の向上を支援しています。2024年1月から11月の間、日本はベトナムのFDI全体の約10%を占め、農業分野における投資も拡大傾向にあります。

未来を見据えたスマート農業の展望

現在、農業分野のFDIの多くは、AI(人工知能)や自動化技術、スマート農業、ブロックチェーン技術の活用など、先進的な技術を活用したプロジェクトに集中しています。また、サプライチェーンのデジタル化やバイオテクノロジーの応用、さらには遺伝子改良を通じた効率化も進められています。これらの取り組みは、環境への負荷を最小限に抑えながら、投資効果を最大化することを目的としています。

ベトナムと日本の協力は、両国の農業分野における長期的な発展を支えるだけでなく、グローバルな農業の未来にも貢献するものです

会場での様子

ONE‐VALE株式会社の役割と展望

ONE-VALUE株式会社は、ベトナムと日本の戦略的パートナーシップを強化し、農業分野における投資と持続可能な発展を推進する役割を引き続き担ってまいります。両国の協力が、持続可能で責任ある未来を共に築くための礎となるよう尽力していきます。

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