お知らせ

福田富一 栃木県知事氏がONE-VALUEハノイオフィスをご訪問  

ベトナム×栃木県の双方向のビジネス連携に向けた意見交換を実施

2025年12月16日、栃木県知事 福田富一(ふくだ・とみかず)氏 をはじめ、栃木県議会の皆様、JETRO関係者一行が、ONE-VALUE株式会社ハノイオフィス内に設置された 「とちぎベトナムサポートハブ」 をご訪問されました。 

当日は、代表ホアと知事を中心に、食品・日本酒・農業資材・製造業・大学連携・行政協力といった幅広いテーマで活発な意見交換が行われました。

当日の意見交換:主な論点と議論内容 

当日の意見交換では、ベトナム市場の実情を踏まえながら、栃木県企業の海外展開や今後の連携の在り方について、具体的な議論が行われました。以下に、その主な論点を紹介します。

ベトナムにおける“日本品質”の評価と、栃木県産品の競争力 

代表ホアからは、ハノイ、ホーチミンを中心に、ベトナムでは近年ますます 「日本産品=信頼できる品質」 という評価が強まっていることを説明しました。 

特に栃木県産品に関しても、日本酒、菓子類、水産品などの領域で、ベトナム市場への展開に期待が高まっていると共有しました。 

福田知事も「ベトナムでの日本食・日本製品の浸透度は予想以上」と述べられ、 
栃木県企業の海外展開について前向きな議論が進みました。 

福田富一 栃木県知事(左)、ONE-VALUE代表 ホア(右)

栃木県企業の“ベトナム挑戦”は、調査から商談へフェーズが進行 

代表ホアからは、サポートハブを通じて増加している相談内容を踏まえ、 
昨年・今年で栃木県企業のベトナム挑戦が 市場参入前の「調査 から 具体的な商談」 に軸足が移りつつあることを説明しました。実際、菓子・加工食品や日本酒などのメーカーと現地バイヤーとの商談の調整が進展しています。 

福田知事からは、 
「県内中小企業が海外で競争する際、どこに強みがあるのか」「大都市以外の市場は狙えるのか」 
など、実践的な質問が多く投げかけられました。 

代表ホアは、現地流通構造・価格帯・需要傾向など、“現場のリアル” をもとに回答し、 
県内企業の勝ち筋について議論が深まりました。 

農業資材・加工食品・技術導入── 栃木とベトナムの“相性の良さ”が浮き彫りに 

ベトナムにおける農業・食品分野では、品質向上のための投資が加速しており、 
代表ホアからは、以下のようなニーズが急増していることも共有しました: 

  • 農業資材の安定調達ニーズの高まり 
  • 包装機・粉末包装機・ラベラーなど日本製設備への強い関心 
  • OEMや共同開発を通じた製品高度化の動き 
  • 日本式の品質管理・衛生管理への導入意欲の高まり 

福田知事からは、 
「栃木県の食品や農業技術、製造業はベトナムとも非常に相性が良い」 
との認識が示され、県としての重点支援分野についても議論が深まりました。 

ベトナム企業の“日本(栃木)進出”という逆方向の動きも本格化 

代表ホアは、この2〜3年で 
「ベトナム企業が日本の地方市場へ進出したい」 
という動きが、特に以下のような分野において明確に増えていることも説明しました。 

  • ベトナム食品メーカーの日本輸出志向 
  • 技術提携・OEMを希望する製造業 
  • 日本語教育・大学連携を希望する機関 

福田知事からは、 
県内企業・行政・大学との連携可能性について積極的に質問があり、 
「ベトナム から 栃木 へ」 のビジネス交流にも新たな展望が見えました。 

左から、中島宏 栃木県議会議員、福田富一 栃木県知事、ONE-VALUE代表 ホア、
池田忠 栃木県議会議長、山田みやこ 栃木県議会議員

今後に向けた ONE-VALUE(とちぎベトナムサポートハブ)からの提案 

代表ホアより、今後強化したい支援として以下を提示しました: 

  • 栃木県産品の“勝てるカテゴリー”を可視化し、実商談に繋げる体制強化 
  • ベトナム企業の逆方向ニーズを栃木県に橋渡し 
  • 機器・食品原料・農業資材など、大口案件の支援拡大 
  • ベトナムの中央政府・地方政府とのオープンドア政策を活かした行政連携 
  • “初めての海外展開”を行う県内企業への伴走支援 

福田知事からは、 
「現地のリアルな声を直接聞くことができ、大変有意義だった」 
とのコメントがあり、今後の継続的な連携に期待が寄せられました。 

とちぎベトナムサポートハブとは(プロフィール) 

運営:ONE-VALUE ハノイオフィス 
栃木県は、県内事業者のベトナムにおける販路開拓、事業所設置、インバウンド誘客、高度外国人材に係る情報提供等に加え、県と同国政府機関、高等教育機関、民間企業等との調整等を一元的にサポートするため、2024年度より「とちぎベトナムサポートハブ(愛称「とちぎハブ」)」を設置しています。

主なご支援業務の内容: 

  • 相談対応等:報告書やレポートなど、成果物の作成を伴う相談への対応やアドバイス、訪問を伴わない法令や制度等の基本調査 など 
  • 紹介・手配等:視察、商談先の紹介、詳細調査の手配や、利用者が行程を組む際の同国での移動手段(飛行機、レンタカーの手配)に関するアドバイス など 
  • 調整等:ベトナムの政府機関、高等教育機関や民間企業とのアポイント調整 
  • 通訳等:通訳者の手配、選定 
  • 同行支援:視察、展示会、商談会等の同行支援 

代表ホア プロフィール 

ONE-VALUE株式会社 代表取締役 
フィ・ホア(PHI HOA) 

2008年に文部科学省の国費留学生として来日し、大阪大学大学院経済学研究科を修了した。その後、デロイトトーマツコンサルティングにてベトナム事業の拡大支援を担当し、日本企業の海外展開やベトナム市場への進出支援に携わった。2018年にONE-VALUE株式会社を創業し、以降は政府・地方政府・大学・企業との幅広いネットワークを背景に、日越間のビジネス連携を推進している。半導体、再生可能エネルギー、海外人材、CO₂クレジットといった分野にも精通しており、ベトナム市場と日本企業をつなぐ戦略コンサルタントとして、多方面でアドバイザリー実績を有する。また、日越外交関係樹立50周年記念事業において、政府より「日越貢献人材」に選出されている。

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