新たな未来のバイオマス燃料への期待~ベトナムで大量栽培される草本系バイオマス燃料

ベトナムはコメやコーヒー、カシューナッツ、果物、コショウ、キャッサバ、ゴムなど、多くの農産物が生産される農業国かつ森林資源が豊富な林業国であり、その副産物として稲わら、もみ殻、サトウキビ残渣、木質ペレットなどのバイオマス燃料が多く存在する。これらのバイオマス燃料の活用の可能性は既に日本でも広く周知されるようになってきたが、近年では、草を始めとする草本系バイオマス燃料が着目されている。CO2削減の動きが世界規模で高まる中、草本系バイオマス燃料は未来の燃料として期待されている。

本記事ではこれまで注目されてこなかったベトナムの草本系バイオマス燃料の一種である「ジャイアントキンググラス」に着目し、その活用の可能性と価値について分析をしていきたい。

  1. ジャイアントキンググラスの概況と育成条件

ジャイアントキンググラスは熱帯および亜熱帯地域を中心に分布する多年生植物である。1年に数回収穫ができ、ベトナムはジャイアントキンググラスを植えるのに適切な気候と土地を持つ。現在、ベトナムの多くの機関で栽培方法や産業分野での活用方法について積極的に研究されている。

研究結果によれば、面積1ヘクタールから収穫できるジャイアントキンググラスは石炭60トンのエネルギー量に等しいという。ベトナムのジャイアントキンググラスを活用した場合、ベトナムの既存の石炭火力発電所で使用される石炭の最大20%にとって代わり、二酸化炭素排出量20%の削減と、各電力会社が今後数十年において二酸化炭素排出量を削減するための要件を満たせる可能性が指摘されている。

  1. 主な特徴点

ジャイアントキンググラスについては以下のような特徴があげられる。

  • 1ヘクタール当たり約357トンのジャイアントキンググラスが収穫可能
  • トウモロコシやコメなどの農作物が生育できない熱帯の乾燥地域でもジャイアントキンググラスは生育可能
  • 植栽後から3ヶ月で約4~5メートルに成長し、収穫可能。植栽後から6~7年間は3ヶ月毎に収穫ができる。収穫後はペレットやバイオ燃料を製造可能
  1. ジャイアントキンググラスの経済的価値

以下は他の燃料との比較表である。

熱量や含水率の観点から見ても、ジャイアントキンググラスは石炭や木質ペレット、稲わらといった燃料と比較しても見劣りしない。また、上記に述べた生育環境、栽培可能な状況の柔軟性もジャイアントキングを燃料として活用する場合の大きなメリットとなる。

このようにしてみると、ジャイアントキングはベトナムのバイオマス燃料の1つとして大きな可能性を秘めており、従来のバイオマス燃料と比較しても利点は多い。栽培の面で大きな支障はなく、多くの労力やコストを必要としないことも大きな利点である。

  1. ベトナムにおける草本系バイオマス燃料の可能性

 こうしてみると、ジャイアントキンググラスはポテンシャルが高い草本系バイオマス燃料の1つと考えられる。成長が早く、3ヶ月で4~5メートルに成長し、7年程度は継続的に収穫ができる。また、乾燥した地域でも育成可能であることも大きな利点だ。ジャイアントキンググラスからペレットも製造可能で燃焼価値は他のバイオマス燃料と比較しても大きく劣ることはない。

 以上、ポテンシャルが高い草本系バイオマス燃料の1つとしてジャイアントキンググラスを紹介した。ベトナムの草本系バイオマス燃料のより詳細な情報についてはぜひ弊社ONE-VALUEまでご連絡頂ければ幸いである。

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