ベトナムのデジタルトランスフォーメーション(DX)新時代

ウメオ大学(スウェーデン)のエリック・ストルターマン教授はデジタルトランスフォーメーション(DX)を「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」ものであると定義した。日本の各省庁でも行政機関や民間への情報開示のDXが国を挙げて進められているが、ベトナムでも2030年までに電子政府ランキングで世界トップ50に入ることを目標に、ベトナム政府が主体的に国全体のDXを進めている。本レポートでは、国が定めたDXの目標値と今後の方針、またベトナム全体のデジタル化について具体的数値を用いながら図解していく。

1.ベトナム政府は政府議定第749号にて国全体のDXプログラムの推進を宣言

2020年6月3日、ベトナムのグエン・スアン・フック首相は、「2025年までの国家デジタルトランスフォーメーション(DX)プログラム及び2030年までの方針」という計画を承認し、政府議定:749/QD-TTgに署名した。本プログラムはベトナムが2030年までに高度なデジタル国家になることを目指すものであり、行政手続やデータの管理のデジタル化による効率化だけでなく、それが民間企業の経営や人々の生活を改善させるような改革を行うという内容である。

このプログラムでは2025年および2030年までの各種数値目標が定められており、その中ではグローバル競争力指数をTOP30とすることや、年間労働生産性をDXによって高めていくことなど行政のデジタル化に留まらない包括的な内容となっている。

2.国内のデジタル化の現状:ベトナム国民は最もスマートフォンを使用する国民の1つ

国全体でDXを実現していくためには、国全体にデジタル化を広めていく必要がある。現状では総人口の70%にあたる6800万人がインターネットを既に利用しており、それらの人々の1日のインターネット利用時間は6時間半にも及ぶ。もちろん仕事でインターネットを使う必要がある人も多いが、スマートフォンの利用時間も3時間、SNSの利用時間も2時間半にも及んでおり、仕事だけでなく生活の中にもインターネットが大きく影響を与えていることがわかる。

結論:ベトナムはASEANの中で最もポテンシャルのあるデジタル先進国の1つ

ベトナムは他の記事でも取り上げたように、オフショア開発の誘致やIT人材の育成等にも力を入れており、国のDXの推進と併せて行政がデジタル化、IT化を強く推進している。また本レポートの最初で取り上げた「2025年までの国家デジタルトランスフォーメーション(DX)プログラム」にて政府は外資を含む民間の力を積極的に取り入れていくことを視野に入れており、日本の進んだデジタル技術がベトナムのこうしたデジタル化の推進に貢献できることは少なくない。すでに都市レベルでは高度なデジタル技術の行政への導入が始まっている場所もある。いまベトナムで最も必要とされているといっても過言ではないデジタル技術を提供するという側面では、多くの日本のIT企業にとってはまさにベトナムは無限のポテンシャルを抱えた国だと言えるだろう。

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