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特定技能の受入分野および特定技能号2号の対象分野が拡大の方針

2020年7月14日、菅官房長官、森まさこ法務大臣が議長を務め、「第8回外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」が開かれた。この会議は2018年7月24日を第一回としてこれまで8回行われてきた、外国人材の円滑かつ適正な受入れの促進、生活者としての外国人に対する支援、新たな在留管理体制の構築などのテーマについて話し合われるもので、この会議を受けて「外国人材受入れ、共生のための総合的対応策」が発表されている。

1.新型コロナウイルスへの対応

今回の第8回に会議では、新型コロナウイルスの影響下での外国人材への対応や、今後の受入れ促進のための方針が話し合われた。まず、新型コロナウイルスの影響により解雇され、実習が継続困難となった技能実習生等については、雇用維持支援措置として別業種への転職を認める等の特例措置を今後も継続していく他、他業種におけるマッチング支援を民間だけでなく国も積極的に行っていくことで同意された。

また、コロナウイルスすの感染拡大防止のために、正しい情報や留意事項などを充分に外国人に対して周知するために、外国人生活支援ポータルサイト、OTIT(外国人技能実習機構)等を通じた情報の発信を行うとされた。

2.特定技能の受入れ分野の追加

またコロナウイルス関連以外で最も重要な方針は、特定技能の受入れ分野追加の検討が方針の中に盛り込まれていることである。

特定技能の受入れ分野としては、現状では上記の14の分野でのみ受入れが可能とされている。しかし上記14分野以外でも外国人材のニーズは非常に高く、各分野の企業や業界団体が、所管する官公庁を通じて分野の追加のために動いている。昨年の時点では今年中にいくつかの分野が特定技能の受入れ分野に追加されるのではないかという期待があったが、コロナウイルスの影響により、年内の分野追加は見送られた形となった。しかし政府発表の中で分野の追加の検討が方針として含まれたことは大きな前進であり、各業界団体は今後も引き続き外国人材のニーズを訴えていく方針である。

3.特定技能2号に該当する業務内容の検討

特定技能全体への受入れ分野の追加に加えてもう一つ重要な追加方針は、特定技能2号に該当する業務の内容や技能試験の実施等の検討の推進である。

現在、特定技能2号の対象となる分野は建設業と造船・船用工業のみである。特定技能1号は在留期間の上限が5年と決まっているが、2号ではその上限はない。そのため各分野からは、外国人材に長く日本で働いてもらうために特定技能2号の対象となる分野を広げてほしいという声が上がっている。また外国人材にとっても、家族の帯同が許可される等、1号と比較しても条件が良くなる面もあり、こちらについても政府の早急な対策が待たれる。

4.骨太方針2020への反映

前述の閣僚会議から3日後の7月17日には、「経済財政運営と改革の基本方針2020~危機の克服、そして新しい未来へ~」(骨太方針2020)が経済財政諮問会議での答申を経て、閣議決定された。その中では特定技能の政策について「特定技能外国人の受入分野追加は、分野を所管する行政機関が人手不足状況が深刻であること等を具体的に示し、法務省を中心に適切な検討を行う。」という文章が反映され、国の政策方針として特定技能の分野追加が積極的に話し合われる方針が明確に反映されている。現在すでに検討が始まっている複数の分野で特定技能外国人を受け入れることが可能となれば、これまで在留資格の壁により受け入れたくても受け入れられなかった各企業が、しっかりとした法整備のもとで外国人材を受け入れることができるようになる。

ONE-VALUEはこれまで多くの分野における特定技能外国人を日本企業とマッチングさせてきた他、出入国在留管理庁や技能実習機構(OTIT)を始めとする外国人材を所管する官公庁に対して、様々な提言を行ってきた。また特手技能に追加される可能性の高い分野の企業、業界団体と連携して、人材の育成・特定技能人材の受入れ制度の整備等を進めている。弊社は今後も政府側への働きかけを続けていきながら、より外国人材が円滑に受け入れられるための活動を行っていく。

ONE-VALUEは外国人材活用のための採用コンサルティング、人材紹介の事業を行っており特に特定技能人材は今後の日本社会を支えるための重要な制度であるため特に注力をしております。現時点では受入れ分野に指定されていない職種の人材についても、今後の政府の動向の情報や人材育成の取り組みなどのノウハウを有しております。外国人材の受入れを考えている、またはより人材の受入れを拡大したいと考えている企業様はぜひ弊社ONE-VALUEまでお問い合わせください。

〔参考〕

①外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(令和2年度改訂)の概要 (首相官邸公式HP)

②経済財政運営と改革の基本方針 2020(骨太方針2020) (内閣府)

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