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2021年以降に深刻化するベトナムの電力不足:再生可能エネルギー開発が加速【前編】

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目次

  • 2021年以降の電力不足リスクが高まっている
  • 輸入燃料への依存リスク
  • 本格的な再生可能エネルギー開発の始まり

 

本記事では、ベトナム電力公社(EVN)や商工省の動向を精査し、今後のベトナムの電力不足問題と再生可能エネルギー開発の好機について前編と後編に分けて分析していきたい。

ベトナム電力公社(EVN)のレポートによれば、ベトナムは2021年以降に深刻な電力不足のリスクに直面する可能性が指摘されている。これに伴い、電源開発による電力需給バランスの是正だけでなく、同時に再生可能エネルギーの開発を目指すことが実現可能な解決策であると見解を述べている。

2021年以降の電力不足リスクが高まっている

2020年初頭より、新型コロナウイルス(Covid-19)の流行が世界中の経済活動に大きな影響を及ぼし、エネルギー需要は減少した。しかし、ベトナム国内の電力需要は依然として7%以上の成長を維持しており、地域によっては11%以上成長した地域もある。特に、先月6月の強烈な猛暑は、記録的な電力消費につながなった。EVNによれば、2019年において1日の電力消費で最も多い日の数値を超えたとしている。

一方、電力供給側に目を向けると、水力発電に関する懸念点が指摘されている。近年、国内の水分状況が良好ではなく、水力発電所の運転に悪影響を与えている。EVNのVo Quang Lam副局長によると、2020年5月、一部の地域では記録的な大雨にも関わらず、貯水池の水量は全体の30%程度でしかなく、長期間の貯水率の平均を見ても60%でしかないことが指摘されている。そのため、2020年1~5月における水力発電による総発電量は9,480GWhに留まっており、年間計画と比較すると、現時点で3,266GWhの不足が生じている。

Lam副局長は「2020年までEVNは基本的には国内の電力需要を満たすと予測しているが、2021年以降は電力不足のリスクが存在している。特に、南部の電力不足は2025年まで続く可能性が非常に高い。また、貯水率の回復も見込めない。」と述べている。

輸入燃料への依存リスク

こうした電力不足を受けて、ベトナム商工省、電力・再生可能エネルギー局のHoang Tien Dung局長は、現在のベトナム国内の電源容量は約55,000MWであるが、2020年に導入が見込まれる約4,300MWの太陽光、約2,000MWの風力を含めると、国内での電源容量は約60,000MWに達すると述べている。また、同氏によれば、改定第7次国家電力マスタープラン(改定PDP7)に基づいてベトナム国内の電力需要は2025年までに90,000MWに達すること予想されている。そのため、2021年から2025年、ベトナムは毎年5,000MW程度の新たな電源開発の必要性がある。

同氏によれば、ベトナムはこれまで発電を目的として石炭の輸入に依存し、これからもガスの輸入の頼らざるを得ない状況が続くだろう。しかし、輸入燃料に依存することは電力不足のリスクを高めることになると分析している。

本格的な再生可能エネルギー開発の始まり

電力産業界の予測によると、2021年から2025年にかけて、ベトナム国内の電力需要は年率8.5%~9.5%程度成長が見込まれている。従来のエネルギー源である石炭や水力は既にそのポテンシャルを最大限に活用している現状では、太陽光、風力、液化ガスといった新たなエネルギー源の開発に焦点を当てる必要がある。

Lam副局長によると、ベトナム政府が推し進めてきたFIT制度などの一連の優遇措置が功を奏し、太陽光発電は5,000MW、風力発電については1,000MWの導入が進んできた。今後1〜2年にかけて、数1,000MW規模の風力発電が稼働し、ナショナルグリッドへの接続が見込まれている。但し、これら再生可能エネルギーの開発においては依然として多くの課題が残っていることも指摘されている。

次回、後半記事では、再生可能エネルギー開発の課題の詳細、および投資環境改善に関する政府の取り組みについて分析を続けていきたい。

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