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ONE-VALUE、日越の企業M&Aを先導 

創業から約10年、ONE-VALUEは日越間のM&Aアドバイザリー分野で先導的地位を確立してきた。日本の政府機関の長年の信頼できるパートナーであり、ソフトバンク、住友林業、サイゼリヤなど大手企業の投資戦略アドバイザーとして実績を重ね、両国企業の潜在的な協業ネットワークの拡大を後押ししている。 

投資協力の架け橋 

日越国交樹立50周年の節目において、40歳未満の若手起業家として表彰されたONE-VALUEのCEO兼創業者フィ・ホア氏は、「数千億規模の“仲人”」として、日本企業を数多くのM&Aの成功に導いてきた。2024年だけで5件の案件を成約させている。 

【写真】ONE-VALUEのCEO兼創業

現在、ベトナムには約94万社の企業があり、そのうちハノイが約42万社を占め、98.5%が中小企業である。フィ・ホアCEOは、日本企業との協業は日本市場での機会を開くだけでなく、米国や韓国など他の厳しい市場へのアクセスにもつながると強調する。例えば、ベトナム産品がイオンの基準を満たして納入できれば、それ自体が国際市場へ踏み出す「パスポート」となる。 

「日本とベトナムの投資・M&Aの潮流を踏まえると、ベトナム企業はM&Aを通じて資金、技術、国際的な経営ノウハウにアクセスする機会を得られる。これにより、ベトナムの中小企業、特にハノイの企業を日本の投資家・パートナーと直接結び付けることができる」と同氏は語る。 

M&Aは市場参入までの時間を短縮し、新会社設立、許認可取得、インフラ構築などの手続きを省略できる。案件を通じて既存の顧客基盤、販売チャネル、パートナー関係を引き継ぐことも可能だ。ベトナムでは一部分野で外資100%が認められていないため、出資や合弁は日本企業が事業に参入する合法的な選択肢であり続ける。 

資金を呼び込む5つの留意点 

ベトナムM&Aレポートによれば、2024年は447件のM&Aがあり、開示ベースの総額は約69.3億米ドルに達した。海外投資家(日本を含む)が取引価値の70%を占め、ベトナム市場に対する需要の大きさを示している。フィ・ホアCEOによると、物流は日本の投資家が最も関心を寄せる重点分野となっている。背景には、米中貿易摩擦に伴う中国からの生産移転やサプライチェーン拡大の需要がある。さらに、ベトナムの電子商取引は東南アジアでも有数の高成長で、年率約20%の拡大が見込まれる。 

再生可能エネルギーは電力需要の急増と持続可能な電源の育成という長期志向に合致し、日本の投資家にとって優先分野となっている。また、所得の伸びと高齢化が進むなか、医療分野も需要拡大が見コン込まれる重点領域である。 

日本がベトナムへ投資する動機としては、高齢化(約30%)、国内金利が約0.5%という低水準、新たな市場を水平・垂直の両方向で開拓するニーズが挙げられる。ベトナム側の魅力としては、事業コストの競争力(アジア上位3位)、若く拡大する市場(世界上位10市場)、2024年のGDP成長率約7.1%という高い伸び、世界上位7カ国に入る地政学的安全性などが指摘される。現在、ONE-VALUEは日本企業からの買収ニーズを300件超管理しており、ベトナム企業にとって直接的な連携・協業の機会が広がっている。さらに、ベトナム企業は日本での会社設立、ビザ取得、不動産投資や企業買収、低金利融資の活用によるベトナム国内投資といった可能性も開ける。 

日本の投資家とのマッチング経験に基づき、フィ・ホアCEOはベトナム企業が留意すべき五つの点を挙げる。 

  1. 財務の透明性を高め、税務・社内報告を標準化して投資家の信頼を得る。 
  1. 法的書類を十分に整備し、法務リスクを低減する。 
  1. 日本の嗜好を研究し、ビジネス文化、コミュニケーション様式、製品品質を理解する。 
  1. リスク管理体制(コンプライアンス、環境、労働)の構築を徹底する。 
  1. 信頼できるM&A仲介・アドバイザーを見つけ、交渉力とコミュニケーションの質を高めて海外資本の呼び込みを図る。 

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